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2005年 10月 14日
ある会合で平田オリザさんという劇作家・演出家のお話を聞いた。
お名前だけは知っていたが、何をなさる人か全く知らないまま話を 聞き、とても面白かった。少年のような風貌で(実際は1961年生)、 お話ぶりは飄々としているのだが、具体的な小話を重ねながら、聴衆を 論点の核心に導いていく。演題は忘れたが、要は、対話の勧め。 知らない人に自分を知ってもらうことは、難しい。 相手をきちんと理解するのも難しい・・・といった主旨。 劇作家の仕事は、何かドラマを作り出さなければならないから、対話の 進展やそこから生み出される人間関係の変化に関心を持っているのだろう。 そうよね、いつも家族が食卓を囲んで和気あいあいとしたシーンばかりじゃ、 芝居が成りたたないわけだ。異業種の人の話を聞くのは、いいなあ! 平田は、会場の椅子を示して、みなさん、これを何と言います? 「椅子」・・・ですよね。別の言い方がありますか?会場はシーンとなる。 Tamayamは、「腰かけ」という言葉が浮かんだのだけど、黙っていた。 平田によると、いま「腰かけ」という言葉を思い浮かべた方がいると思います。 その人は、間違いなく年配の人か、年寄りと一緒に住んでいる人。 図星! 会場は、ドッと笑う。tamayamは、笑わない! 新婚のカップルが、戸惑うお互いの語彙の範疇の違い。 夫「ちょっとコレ、チンしてよ。」 妻「チンって、なに? レンジしてっていうこと?」 お宅は、チン派? レンジ派? さあて、うちではなんと言っていたかな。 平田は、奈良県のとある食堂で、ヒレカツを食べようとして壁の品書きを見て 驚く。ヘレカツと書いてあったので、何かの間違いかと思った。 でも、その町では、ヒレカツでは、全く通じないのだった。 平田は、その後興味をもって、ヒレカツ地域とヘレカツ地域の分布を調査して いるとか。filetだから、ヒレでもヘレでもなくて、フィレがもっとも原音に 近いのだろうか。指している物は、ご存知のトンカツの一種。おっと、 トンは豚、カツはcutletの合成語だから、これも面白い言葉ですね! 平田が言いたいのは、かくのごとく同じ日本人でも、世代、育った家庭、 あるいは、住んでいる地域によって用語が異なる。違った意味範疇をもった 人どうしが、理解しあうには・・・・ともかく言葉を尽くして、意味の擦り 合わせをしないと始まらないと。このように話が続いていった。ふ~む。 いやはや!ドイツじゃ、言葉の擦りあわせだけで日が暮れていきますよ。
by tamayam
| 2005-10-14 06:01
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