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2006年 04月 01日
1 April 06
日本の春は、フキノトウやツクシとともに・・・。こちらで春の訪れを感じさせる ものは、銀色に光るネコヤナギ。大振りの枝に彩色された卵を吊るして復活祭の 飾りものにする。花穂(かすい)から黄色の雄しべが出、枝から萌黄色の新芽が 吹き出したあとも、花瓶の中で長く楽しめる。ヤナギの種類はとても生命力がある。 池の水はいくぶん緩んできた感じだが、まだ色の乏しい草むらのあちこちに薄紫の クロッカスが顔をのぞかせている。 凍りついた池に飛来してきてわが物顔にふるまっていたユリカモメたちもどこかに 飛び去ってしまった。厳しい冬を乗り越えた水鳥は、何ごともなかったように柔ら かい日差しの中を泳きまわっている。 実は、私は知っているのだが、一羽のガチョウがこの池から姿を消した。 3月20日の朝まで姿を認めたのだけれども、午後には見えなくなっていた。 年をとっていて、眼が見えなかったので餌を投げてもらってもあらぬところを 突ついて、みんな周りのすばしこいカモメだのアヒルだのに取られてしまうの だった。よく観察している人がいて、このガチョウに目をかけてくれていた。 池が完全に凍てついたころは、弱っているのがだれの目にも明らかだった。 折りしも鳥インフルエンザがドイツに上陸したころだった。私は案じながらも どうすることもできなかった。できることは、もう少し緩んでくれればと、祈る ばかりだった。 しかし、その頃、小雪が舞ったり、再び薄氷が張ったりする日が続いた。 ガチョウは、この場所から長い間一歩も動かなかった。動けなかったのだろう。 氷雨の中を身を縮めてじっとしていた姿がとても哀れだった。 周りをユリカモメにとりかこまれて・・・。 野生動物にとって厳寒期のひと月を乗り切ることがどんなに命がけのことであるか、 この冬に何度も思ったことだ。 池の鳥の中でこの鳥だけがつがいでなく独り者だったので、もうこの池にはガチョウは一羽も いない。無数のアヒルとヌマクイナ。一つがいのハクチョウ、時折出没するカワウとサギ だけになってしまった。
by tamayaM
| 2006-04-01 14:56
| 日々のできごと
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